昔眼鏡
日々変わり続ける街の風景は数年経つともう前の状態を思い出すことさえできなくなりますね。この昔眼鏡は過去の映像を蓄積し、高度な処理を施して三次元で再生することができるようにしたものです。
眼鏡のフレームに着いた小さなレバーに触れていただければ過去の年号が表示されるはずです。例えば江戸時代の様子を知りたければ18世紀くらいまで数字を下げてみてください。そしてこの眼鏡をかけるとその時代の風景が見えます。もちろん、コンピュータが推測した要素もあり、史実そのものというわけではありませんが、かなり高い信憑性をもって当時の雰囲気をうかがい知ることができます。
史料が多い明治時代以降はかなり詳細な情報が一覧できます。
あまり近い過去をご覧になることはおすすめしません。精度はかなり高くなるのですが、それ故にあなたの精神に与える影響も大きくなることが予想されます。ほどほどに遠い過去を見ることをおすすめします。
ああ、これはタイムマシンではございません。過去の人物に出会えるという機能はついていません。まして過去をやり直すということもできません。ただ見るだけなのです。それでよければこれほど面白い道具はございませんよ。
Roberto Lee CortesによるPixabayからの画像
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